Domaine de la Romanée-Conti

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ(DRC)

Domaine de la Romanée-Conti

Domaine de la Romanée-Conti / DRC

生産者:ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティは、ブルゴーニュ地方コート・ド・ニュイ、ヴォーヌ・ロマネ村に本拠を置く、世界で最も名高いワイン生産者のひとつである。村の中心部近くに構える控えめな建物と、その周囲に点在する特級畑から、ロマネ・コンティラ・ターシュリシュブールロマネ・サン・ヴィヴァンなど、ブルゴーニュを象徴するワインを生み出している。

ヴォーヌ・ロマネ村は、ロマネ・コンティ、ラ・ターシュ、ラ・ロマネ、リシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン、ラ・グランド・リュという名高い特級畑を擁する、コート・ド・ニュイの中心的産地である。周辺にはルロワ、メオ・カミュゼ、エマニュエル・ルジェ、グロ一族、ジャン・グリヴォなど、ブルゴーニュを代表する造り手が集まっている。

ドメーヌの歴史は、サン・ヴィヴァン修道院による畑の所有、クローネンブール家、そして18世紀にロマネの畑を取得したコンティ公ルイ・フランソワ・ド・ブルボンへと遡る。19世紀にはジャック=マリー・デュヴォー=ブロシェがロマネ・コンティを取得し、その後、現在のドメーヌの骨格が形成された。20世紀にはエドモン・ゴーダン・ド・ヴィレーヌがラ・ターシュを取得・統合し、1942年にはアンリ・ルロワが持分を取得したことで、ヴィレーヌ家とルロワ/ロック/フェナル家による共同所有体制が確立した。

長年にわたり、オベール・ド・ヴィレーヌとラルー・ビーズ=ルロワが共同経営にあたり、1990年代以降はオベール・ド・ヴィレーヌがドメーヌの象徴的存在となった。現在は、ベルトラン・ド・ヴィレーヌとペリーヌ・フェナルが共同責任者を務め、オベール・ド・ヴィレーヌは顧問的な立場に退いている。

ドメーヌが手掛ける主なグラン・クリュは、モノポールのロマネ・コンティとラ・ターシュに加え、リシュブール、ロマネ・サン・ヴィヴァン、グラン・エシェゾー、エシェゾー、モンラッシェ、コルトン、コルトン・シャルルマーニュである。コルトンは2009年ヴィンテージから、コルトン・シャルルマーニュは2019年ヴィンテージから加わった。総畑面積は約30ヘクタール規模とされる。

栽培は1980年代から有機栽培へ移行し、2000年代にはビオディナミの考え方を全体に広げていった。収量は低く抑えられ、畑の個性を最大限に表現することを重視している。醸造は自然酵母による発酵、全房使用、新樽熟成を基本とし、ヴィンテージごとの状態に応じて細部を調整する。過度な抽出や樽香を避け、各クリュの違いを明確に表すことがDRCの哲学である。

DRCが手がけるワイン

各クリュの解説

ロマネ・コンティ/Romanée-Conti

DRCの名を冠するモノポールであり、世界で最も有名なワイン畑のひとつである。面積は約1.8ヘクタールと小さく、生産量は極めて限られる。ヴォーヌ・ロマネの特級畑の中でも、気品、緻密さ、香りの深さにおいて別格とされ、若いうちは閉じていても、長期熟成により薔薇、スパイス、紅茶、森の下草、複雑な土壌香を備えた唯一無二の姿を見せる。

ラ・ターシュ/La Tâche

ロマネ・コンティと並ぶDRCのモノポール特級畑。面積は約6.06ヘクタール。ロマネ・コンティよりも力強く、野性的で官能的な個性を持つとされる。スパイス、黒系果実、薔薇、東洋的な香木を思わせる香りを備え、若いうちから圧倒的な密度を示すが、熟成によって絹のような質感へと変化する。

リシュブール/Richebourg

ロマネ・コンティの北側に位置する特級畑で、DRCは最大級の所有者である。豊かで力強く、肉厚な果実味と深い土壌感を備える。黒系果実、スパイス、トリュフ、森の下草を思わせる香りが特徴で、DRCの赤の中でも重厚で官能的な性格を持つ。

ロマネ・サン・ヴィヴァン/Romanée-Saint-Vivant

ロマネ・コンティの東側に広がる特級畑。DRCは大きな区画を所有・耕作しており、かつてマレ=モンジュ家の名を冠してリリースされた時期もある。香りは繊細で華やか、薔薇、すみれ、白胡椒、東洋的スパイスを思わせる。力強さよりも気品、透明感、長い余韻で魅了するワインである。

グラン・エシェゾー/Grands Échézeaux

クロ・ド・ヴージョに隣接する特級畑。エシェゾーよりも構造が大きく、骨格のしっかりした赤を生む。若いうちは硬さを見せることもあるが、熟成によって黒系果実、スパイス、革、森の下草の複雑な香りを開かせる。

エシェゾー/Échézeaux

グラン・エシェゾーより広い特級畑で、区画ごとの差が大きい。DRCのエシェゾーは、グラン・エシェゾーに比べると軽やかでしなやか、赤系果実やすみれ、紅茶葉を思わせる香りを備える。DRCの中では比較的早く開きやすい銘柄とされるが、品格は明確に特級の水準にある。

モンラッシェ/Montrachet

ピュリニー・モンラッシェとシャサーニュ・モンラッシェにまたがる、世界最高峰の辛口白ワインの特級畑。DRCの所有区画は約0.67〜0.68ヘクタールと小さく、生産量はごく僅かである。蜂蜜、ヘーゼルナッツ、白桃、火打ち石、熟成による複雑な香りを備え、長期熟成によって真価を発揮する。

コルトン/Corton

2009年ヴィンテージからDRCが手掛ける赤の特級畑。アロース・コルトン周辺の区画を長期契約で耕作しており、レ・ブレッサンド、クロ・デュ・ロワ、レ・ルナルドなどの区画に由来する。ヴォーヌ・ロマネ系のワインとは異なり、より骨太で大地を感じさせる構造を持つ。

コルトン・シャルルマーニュ/Corton-Charlemagne

2019年ヴィンテージから加わったDRCの白ワイン。ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレイから賃借した区画を耕作して造られる。モンラッシェの豊満さに対し、コルトン・シャルルマーニュはより鋭いミネラル感、引き締まった酸、白い花や柑橘、火打ち石を思わせる緊張感を備える。

ヴォーヌ・ロマネ プルミエ・クリュ/Vosne-Romanée 1er Cru Cuvée Duvault-Blochet

特定の年にのみリリースされる希少なキュヴェ。グラン・クリュ由来の若樹、二番摘み、または一部の一級畑由来の葡萄を格下げして造られる。DRCのグラン・クリュほどの威厳や深さを求めるものではないが、ドメーヌのスタイルをより早い段階で楽しめる特別な銘柄である。

マール・ド・ブルゴーニュ/フィーヌ・ド・ブルゴーニュ/Marc de Bourgogne / Fine de Bourgogne

マールはワイン醸造後の葡萄の搾り粕を、フィーヌは澱を蒸留して造られるブルゴーニュの蒸留酒である。DRCのマールとフィーヌは生産量が少なく、長期熟成を経てリリースされる希少な存在である。ワインとは異なる形で、ドメーヌの果実、土壌、熟成の哲学を感じさせる逸品である。

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