1979年 シャトー・シュヴァル・ブラン|右岸サン・テミリオンの至宝
1979年のボルドーは穏やかな気候に恵まれ、右岸サン・テミリオンではブドウが均整の取れた成熟を迎えました。グレートヴィンテージほどの凝縮感はないものの、エレガントで熟成向きのクラシカルなワインが生まれた年として評価されています。シャトー・シュヴァル・ブランはサン・テミリオン第1特別級Aに格付けされる名門シャトーで、その歴史は19世紀に遡ります。約37ヘクタールの畑は砂利と粘土の独特な土壌構成を持ち、カベルネ・フランとメルローのブレンドに唯一無二の個性を与えています。ブレンドはカベルネ・フラン約55~60%、メルロー約40~45%。シュヴァル・ブランの特徴であるカベルネ・フランが主体で、スパイシーさと華やかなアロマが際立ちます。45年以上の熟成を経て、ドライフルーツ、トリュフ、なめし革、森の下草のニュアンスが複雑に広がり、滑らかなタンニンと長い余韻が口中を満たします。同じ右岸のペトリュスやラフルールと比較されることも多く、カベルネ・フラン主体ならではの気品と構造美がシュヴァル・ブランの魅力です。1979年はソニーのウォークマンが発売され、音楽を持ち歩く文化が生まれた年。また映画「エイリアン」が公開された年でもあります。1979年生まれの方は2026年に47歳。誕生年のワインとともに、積み重ねてきた時間を静かに振り返るひとときを。