ヴィンテージワイン専門店【プラチナワイン】 > 2007年 ワイン
過去の販売例 2007年のワイン (平成19年)
プラチナワインで過去に販売してきた2007年のワインリストです。
弊社ではムートンやマルゴー、ラフィットと言った5大シャトーなどのボルドーワインを中心にブルゴーニュ、イタリアワイン、ドイツワイン、スペインワイン、カリフォルニアワインなどのオールドヴィンテージワインを取り扱って参りました。 その数はこの10年間で2万本以上となります。
プラチナワインでは10年前より「ギフトに生れ年のワイン」と題してオールドヴィンテージワインを販売して参りました。 今までたくさんの方々にご利用いただき誠にありがとうございました。
今後もサービスの改善に努めさせていただきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。
店頭販売(当日欲しい方へ) 全て無料木箱&ラッピング!
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2007年のヴィンテージ作柄・出来・評価
フランス:ボルドー
2007年のボルドーは、赤ワインにとって難しい年でした。栽培期を通じて困難な気象条件に直面し、春は暖かく乾燥していたものの、夏は涼しく湿度が高く、ブドウの成熟が遅れました。9月には天候が改善し、収穫は比較的良好な条件で行われましたが、全体的には平均的なヴィンテージとなりました。左岸ではポイヤックが比較的良好で、シャトー・ラフィット・ロートシルトなど一部の銘柄が高品質を示しました。カベルネ・ソーヴィニヨンは成熟が遅れ、タンニンの少ない軽めのスタイルとなりました。マルゴーとサンジュリアンでは果実味のある飲みやすいワインが生産されました。右岸ではメルロー主体のワインが柔らかく果実味豊かなスタイルとなり、特にポムロールの一部の生産者は良好な結果を示しています。サンテミリオンでは品質にばらつきが見られましたが、優れた生産者のワインは熟した果実味とバランスの取れた酸味を持っています。全体として2007年のボルドーは早飲み向きのヴィンテージとされ、多くのワインは現在すでに飲み頃を迎えています。白ワインとソーテルヌの甘口ワインは比較的良好な結果となり、フレッシュで果実味豊かなスタイルが特徴です。
フランス:ブルゴーニュ
ブルゴーニュでは、2007年は4月の暖かい天候で芽吹きが早まり、早い開花と結実が見られましたが、その後の冷涼で湿った夏により収量が減少し、ブドウの成熟が遅れました。9月には晴天が戻り、品質は向上しましたが、全体的には生産者の技術と選果が品質に大きく影響する年となりました。赤ワインはピノ・ノワールの繊細な香りと果実味を備えたものとなり、チェリーとラズベリーの風味が特徴的です。コート・ド・ニュイでは特にジュヴレ・シャンベルタンとシャンボール・ミュジニーが良好な結果を示し、エレガントで飲みやすいワインが生産されました。白ワインはシャルドネが鮮やかな酸味を持つスタイルで生産され、特にシャブリでは早飲みに適した品質が評価されています。ムルソーとピュリニー・モンラッシェでも優れた品質の白ワインが生産され、柑橘系の風味とミネラル感を持つフレッシュなスタイルが特徴です。全体として2007年のブルゴーニュは、濃厚さではなくエレガンスとフィネスが特徴のヴィンテージとなり、特に白ワインは高い評価を得ています。赤ワインは早めに飲み頃を迎えるものが多く、現在では良好な状態を示しています。
フランス:シャンパーニュ
シャンパーニュ地方の2007年は、春の暖かさと夏の涼しさが特徴的でした。ブドウの成熟は遅れましたが、9月の好天により酸と糖のバランスが取れたブドウが収穫され、酸味と糖度のバランスが取れたヴィンテージ・シャンパーニュが生産されました。シャルドネとピノ・ノワールは健全に熟し、エレガントで熟成可能なスタイルとなっています。特にシャルドネは優れた結果を示し、柑橘系の風味とミネラル感を持つフレッシュなシャンパーニュとなりました。ピノ・ノワールも比較的良好な結果となり、赤果実の風味と適度なボディを持つバランスの取れたシャンパーニュが生産されました。一流の生産者からは熟成ポテンシャルを持つ高品質のヴィンテージ・シャンパーニュが生産され、2007年は酸味とフレッシュさが特徴のエレガントなヴィンテージとされています。メゾンによっては2007年の特徴を生かしたブレンドでノン・ヴィンテージのシャンパーニュを製造し、フレッシュでバランスの取れたスタイルに仕上げています。現在、2007年のヴィンテージ・シャンパーニュは熟成が進み、複雑さと深みが増して良好な飲み頃を迎えつつあります。
フランス:ローヌ
ローヌ地方では、2007年は北部と南部で異なる結果となりました。北部では、春の暖かさと夏の冷涼な気候によりブドウの成熟が遅れましたが、9月の好天が品質を向上させました。シラー主体の赤ワインがスパイシーで適度な濃縮感のあるものとなり、コート・ロティやエルミタージュでは黒果実の風味と花の香りを持つエレガントなワインが生産されました。特に優れた生産者からのワインは熟成ポテンシャルを示しています。コンドリューでは、ヴィオニエから作られる白ワインが桃やアプリコットの風味を持ち、フレッシュで複雑な仕上がりとなりました。南部のローヌでは全体的に良好な天候が続き、高品質なワインが生産されました。シャトーヌフ・デュ・パプやジゴンダスではグルナッシュ主体のブレンドが豊かな果実味を示し、赤果実とハーブの風味が特徴的です。ヴァケラスやリラックなどの産地でも良好な品質のワインが生産され、熟した果実味とスパイシーなニュアンスを持つバランスの取れたスタイルとなっています。全体として2007年のローヌは安定したヴィンテージとされ、特に南部では優れた品質のワインが多く見られます。現在では多くのワインが飲み頃を迎えており、熟した果実味と複雑さを楽しむことができます。
フランス:ロワール
ロワール地方の2007年は、変動する気候条件に見舞われました。春は暖かく開花が早まりましたが、夏は雨が多く、ブドウの成熟に課題をもたらしました。9月の改善した天候が収穫を助け、特に白ワインで良好な結果となりました。サンセールとプイィ・フュメでは、ソーヴィニヨン・ブランが柑橘系の風味とミネラル感を持つフレッシュなワインに仕上がりました。ミュスカデでも酸味の効いたクリスプな白ワインが生産されました。ヴーヴレイやムロン・ド・ヴォヴレイのシュナン・ブランは、リンゴと蜂蜜の風味を持つバランスの取れたワインとなり、一部の甘口ワインも良好な結果を示しています。シノンやソミュールなどの赤ワイン産地では、カベルネ・フランの果実味と酸味のバランスが取れたワインが生産されましたが、全体的には軽めのスタイルが中心です。2007年のロワールワインは早めに飲み頃を迎えるものが多く、特に白ワインはフレッシュな果実味とミネラル感を楽しむことができます。
イタリア:トスカーナ
トスカーナ地方の2007年は、非常に良好なヴィンテージとされています。冬は異常に暖かく乾燥しており、春も暖かい気候が続きました。7月には高温が続きましたが、8月の降雨がブドウの成熟を助け、結果としてバランスの取れたワインが生産されました。ブルネッロ・ディ・モンタルチーノでは高品質なサンジョベーゼ主体のワインが生産され、チェリーとスパイスの風味が豊かで、タンニンがきめ細かく、長期熟成のポテンシャルを持っています。キアンティ・クラシコも非常に良好な結果となり、サンジョベーゼの特徴を生かした果実味豊かでエレガントなワインが生産されました。特に高地の畑からのワインは酸味とタンニンのバランスが取れ、複雑さと凝縮感を持っています。ボルゲリなどのスーパータスカンと呼ばれる地域では、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルローを使用したワインも優れた品質を示し、濃厚で力強いスタイルに仕上がりました。モンタルチーノの標高の高い畑からのワインは特に優れた結果を示し、サンジョベーゼの繊細さと力強さを兼ね備えた複雑なワインとなっています。全体として2007年はトスカーナにとって記憶に残る素晴らしいヴィンテージとなり、特に赤ワインは長期熟成のポテンシャルを持つものが多く生産されました。現在でも多くのワインは発展段階にあり、今後さらに複雑さを増していくことが期待されます。
イタリア:ピエモンテ
ピエモンテ地方では、2007年は非常に高品質なヴィンテージとなりました。自然に収量が制限され、長い成熟期間が続いたことで、優れたアロマと熟したタンニンを持つワインが生産されました。特にバローロが際立った評価を受けています。バローロとバルバレスコではネッビオーロが理想的な状態で収穫され、バラ、タール、チェリーの典型的なアロマを持ち、タンニンがしっかりとしながらも熟しており、酸味とのバランスが絶妙です。長期熟成に適したワインが多く生産され、特にラ・モッラとセッラルンガ・ダルバの村からのバローロは優れた品質を示しています。バルベーラも良好な結果となり、熟した赤果実の風味と適度な酸味を持つバランスの取れたワインが生産されました。フレッシュでありながらも深みのある味わいが特徴です。ドルチェットも良好な結果を示し、果実味豊かでタンニンがまろやかな飲みやすいワインとなりました。ロエーロのアルネイスやガヴィなどの白ワインも優れた品質を示し、フレッシュで芳香豊かなスタイルに仕上がっています。全体として2007年はピエモンテにとって素晴らしいヴィンテージとなり、特にネッビオーロは濃縮感と複雑さを持つ長期熟成向きのワインが多く生産されました。これらのワインは現在熟成が進み、複雑さと深みが増していますが、まだまだ発展の余地を残しています。
イタリア:その他の地域
イタリアの他の地域でも2007年は概ね良好な結果となりました。ヴェネト地方では、ヴァルポリチェッラとアマローネの生産に用いられるブドウが健全に熟し、特にアマローネは乾燥過程で理想的な濃縮が進み、チェリーとチョコレートの風味を持つリッチで複雑なワインに仕上がりました。ソアヴェでは、ガルガネガから作られる白ワインが柑橘系とハーブの風味を持ち、フレッシュでバランスの取れた飲みやすいスタイルとなりました。フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア地方では、ピノ・グリージョやソーヴィニヨン・ブランなどの白ブドウが良好な結果を示し、フレッシュで果実味豊かな白ワインが生産されました。シチリア島ではネロ・ダーヴォラが熟した果実の風味と滑らかなタンニンを持つリッチな赤ワインに仕上がり、エトナ地域ではネレッロ・マスカレーゼがミネラル感と赤果実の風味を持つエレガントなワインとなりました。プーリア地方ではネグロアマーロとプリミティーヴォが良好な結果を示し、熟した果実の風味とスパイシーなニュアンスを持つ濃厚な赤ワインが生産されました。全体として2007年はイタリアの多くの地域で優れた品質のワインが生産され、特にトスカーナとピエモンテの赤ワインは長期熟成のポテンシャルを持つ素晴らしいヴィンテージとなりました。
スペイン:リオハ
リオハ地方の2007年は、冷涼な夏によりブドウの成熟が遅れましたが、9月の暖かい天候が品質を向上させました。収穫量は低かったものの、酸度が高く、エレガントなワインが生産されました。収穫期の雨による影響はありましたが、一部で高品質な赤ワインが生産されました。テンプラニーリョは酸味が鮮やかで果実味のバランスが取れたワインとなり、特にリオハ・アルタでは良好な結果を示しています。これらのワインはチェリーとスパイスの風味が特徴的で、タンニンは柔らかく、早めから楽しめるスタイルです。リオハ・アラベサでも優れた品質のワインが生産され、ミネラル感のあるエレガントな赤ワインが生まれました。リオハ・バハでは果実味豊かなワインが多く見られ、早飲み向きのスタイルが中心です。白ワインはフレッシュでフルーティーなスタイルが主流で、特にヴィウラから作られるワインは柑橘類とリンゴの風味が豊かで、若いうちに楽しむのに適しています。全体として2007年はリオハにとって良好なヴィンテージとなり、特に赤ワインは酸味とエレガンスが特徴的で、現在では飲み頃を迎えています。
スペイン:その他の地域
スペインの他の地域でも2007年は様々な結果が見られました。リベラ・デル・ドゥエロでは、収穫期の雨の影響で品質にばらつきがありましたが、標高の高い畑からは良好な品質のワインが生産されました。テンプラニーリョ(ティンタ・デル・パイス)は酸味が鮮やかで果実味のあるワインとなり、早めから楽しめるスタイルです。プリオラートでは年間を通じて比較的安定した気候条件が続き、ガルナッチャとカリニェナを中心に濃厚で複雑な風味を持つワインが生産されました。南部のヘレスではシェリー用ブドウが良好な品質を示し、特にフィノとマンサニージャの原料となるパロミノ種は理想的な糖度と酸度のバランスで収穫されました。カタルーニャでは、ペネデスを中心にスパークリングワイン「カバ」の生産が盛んで、2007年は酸味と果実味のバランスに優れた高品質なカバが多く生産されました。ガリシア地方のリアス・バイシャスでは、アルバリーニョから作られる白ワインが海のミネラル感と柑橘類の風味を持ち、フレッシュで爽やかな出来栄えとなりました。全体として2007年はスペインの多くの地域で品質にばらつきが見られますが、優れた生産者からは良好な品質のワインが生産されました。現在では多くのワインが飲み頃を迎えており、エレガントで果実味豊かなスタイルを楽しむことができます。
ポルトガル
ポルトガルでは2007年はポート用ブドウ栽培において成功した年となり、多くのポートハウスがヴィンテージ宣言を行い、高品質なヴィンテージポートが生産されました。ドウロ渓谷では春から夏にかけての気候条件が理想的で、トウリガ・ナシオナルやトウリガ・フランカなどの地元品種が完璧に成熟しました。収穫期の天候も安定しており、健全なブドウが理想的な状態で収穫されました。生産されたヴィンテージポートは濃い紫色を持ち、ブラックベリーやプラムの風味が豊かで、タンニンが充実しています。長期熟成のポテンシャルを持ち、数十年の熟成が期待できる傑出したヴィンテージとなりました。リー・ピンホス、フォンセカ、テイラー、グラハムなどの主要ポートハウスは高い評価のヴィンテージポートを生産し、2007年は2003年以来の素晴らしいヴィンテージとして記憶されています。ドウロ渓谷の辛口赤ワインも優れた品質を示し、トウリガ・ナシオナルとトウリガ・フランカを中心に、スパイシーで複雑な風味を持つワインが生産されました。ダン地方ではトウリガ・ナシオナルが主役となり、果実味豊かでエレガントな赤ワインが生まれました。アレンテージョ地方では、アラゴネス(テンプラニーリョ)とトリンカデイラが良好な結果を示し、熟した果実の風味とスパイシーなニュアンスを持つ濃厚な赤ワインが生産されました。ヴィーニョ・ヴェルデ地方では、アルヴァリーニョ(アルバリーニョ)とロウレイロから作られる白ワインがフレッシュで酸味豊かな仕上がりとなり、若いうちに楽しむのに適しています。ポルトガル全体で2007年は優れたヴィンテージとなり、特にヴィンテージポートが高く評価されています。
ドイツ
ドイツの2007年は、非常に良好なヴィンテージとされています。春の暖かさにより早い発芽と開花が進み、夏の涼しさが酸度を保持しました。9月と10月の暖かい天候がブドウの成熟を促進し、結果として高品質なリースリングが生産されました。モーゼル地方では、リースリングが完璧な酸味と糖度のバランスを示し、スレート土壌由来のミネラル感と桃やリンゴの風味を持つ複雑なワインが生まれました。特にシュペートレーゼとアウスレーゼのクラスで素晴らしい品質のワインが多く生産され、一部の優れた区画からはベーレンアウスレーゼも生産されました。ラインガウ地方でも同様に優れた結果となり、エレガントで複雑なリースリングが収穫されました。ラインヘッセン、ファルツ、ナーエなどの地域でも良好な品質のワインが生産され、リースリングだけでなく、シルヴァーナー、ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)、グラウブルグンダー(ピノ・グリ)なども優れた結果を示しました。赤ワイン用品種のシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)も良好な熟度に達し、チェリーとスパイスの風味を持つエレガントなワインが生産されました。全体として2007年はドイツにとって記憶に残る素晴らしいヴィンテージとなり、特にリースリングの甘口ワインが傑出した品質を示しています。現在では多くのワインが熟成し、複雑さと深みが増して良好な飲み頃を迎えています。
アメリカ:カリフォルニア
カリフォルニア州の2007年は、素晴らしいヴィンテージと評価されています。冬は寒く乾燥していましたが、春には穏やかな気候が続き、早い発芽が見られました。夏は穏やかな気温が続き、ブドウはゆっくりと成熟し、ナパとソノマで乾燥した気候条件下でカベルネ・ソーヴィニヨンやシャルドネ主体の高品質なワインが生産されました。果実味豊かで熟成可能な構造を持つ赤ワインと白ワインが特徴的です。ナパバレーでは、カベルネ・ソーヴィニヨンが特に優れた結果を示し、黒果実とスパイスの風味を持つ複雑で濃厚なワインが生産されました。スタッグス・リープ、オークヴィル、ラザフォードなどの地区では特に高品質のカベルネが収穫され、タンニンがきめ細かく、長期熟成のポテンシャルを持つワインに仕上がりました。ソノマ・カウンティでは、ピノ・ノワールとシャルドネが良好な結果を示し、ロシアン・リバー・バレーとソノマ・コーストではチェリーとスパイスの風味を持つエレガントなピノ・ノワールが、シャルドネは柑橘類とバターの風味を持つバランスの取れた白ワインが生産されました。セントラル・コーストでも良好な結果となり、サンタ・バーバラのピノ・ノワールとシャルドネ、パソ・ロブレスのジンファンデルとシラーが高く評価されています。特にジンファンデルはスパイシーで濃厚な果実味を持つリッチなワインに仕上がりました。全体的に2007年はカリフォルニアにとって卓越したヴィンテージとなり、特に赤ワインは熟成によって複雑さを増すポテンシャルを持つものが多く生産されました。現在多くのワインは良好な飲み頃を迎えていますが、優れた赤ワインはまだ熟成の余地を残しています。
アメリカ:オレゴン
オレゴン州ウィラメット・ヴァレーでは2007年、ピノ・ノワールが冷涼な気候条件下で栽培され、鮮やかな酸味と果実味豊かな赤ワインが生産されました。春は比較的暖かく開花が順調に進みましたが、夏は冷涼で、ブドウの成熟がゆっくりと進みました。9月の好天がブドウの最終的な熟成を助け、収穫は10月初旬まで続きました。生産されたピノ・ノワールはチェリー、ラズベリー、クランベリーなどの赤い果実の風味が豊かで、スパイスと土の香りがニュアンスとして加わった複雑なプロファイルを持っています。酸味は鮮やかでありながらも熟した果実味とのバランスが取れており、エレガントでフィネスのあるスタイルとなっています。特にダンディ・ヒルズ、ヤムヒル-カールトン、エオラ-アミティ・ヒルズといったAVAからの優れたワインが多く見られました。白ワインでは、ピノ・グリが主要品種として良好な結果を示し、梨とリンゴの風味を持つフレッシュでミネラル感のある白ワインが生産されました。シャルドネも少量ながら良好な品質を示し、熟した果実の風味と適度な樽の影響によるクリーミーな質感を持つバランスの取れたワインが生まれました。全体として2007年はオレゴンにとって優れたヴィンテージとなり、特にピノ・ノワールはエレガンスと複雑さを備えた高品質なものが多く生産されました。現在では多くのワインが熟成し、良好な飲み頃を迎えています。
オーストラリア
オーストラリアでは、2007年は干ばつの影響で収量が減少しましたが、品質は高いとされています。特に西オーストラリアでは、冷涼な海風と適度な降雨により、バランスの取れたワインが生産されました。バロッサ・ヴァレーとクナワラでシラーズとカベルネ・ソーヴィニヨン主体の高品質なワインが生産され、輸出市場向けにも注目された年でした。バロッサのシラーズは収量は少なかったものの、濃縮感があり、ブラックベリーとスパイスの風味が豊かなワインが生産されました。古木からのシラーズは特に複雑な風味を持ち、チョコレートとプラムのニュアンスを持つリッチなワインに仕上がっています。クナワラのカベルネ・ソーヴィニヨンは、黒スグリとユーカリの風味を持つエレガントなワインとなり、熟成ポテンシャルを示しています。マクラーレン・ヴェールのシラーズも良好な結果を示し、熟したプラムとスパイスの風味を持つ濃厚な赤ワインが生産されました。ヴィクトリア州のヤラ・バレーでは冷涼な気候条件が続き、ピノ・ノワールとシャルドネが良好な酸味と果実味のバランスを持つワインとなりました。ピノ・ノワールはチェリーとスパイスの風味が特徴的で、シャルドネはリンゴとシトラスの風味を持つフレッシュなスタイルです。西オーストラリア州のマーガレット・リバーでは海洋性気候の影響で冷涼な条件が続き、カベルネ・ソーヴィニヨンとシャルドネが優れた結果を示しました。カベルネは黒果実と青草のニュアンスを持つバランスの取れたワインに、シャルドネは柑橘系とナッツの風味を持つ複雑なワインに仕上がりました。全体として2007年はオーストラリアの多くの地域で干ばつの影響がありましたが、優れた生産者からは凝縮感と複雑さを持つ高品質なワインが生産されました。
ニュージーランド
ニュージーランドでは2007年、マールボロ地域でソーヴィニヨン・ブラン栽培が一層進み、香り豊かで酸味鮮やかな白ワインが増産されました。春と夏の気候条件は比較的安定しており、ブドウの成熟が順調に進みました。マールボロのソーヴィニヨン・ブランは、グレープフルーツとパッションフルーツの豊かなアロマに緑のハーブのニュアンスが加わった特徴的なプロファイルを持ち、鮮明な酸味と果実味のバランスが取れています。この年のマールボロのソーヴィニヨン・ブランは特に典型的なスタイルを示し、国際市場でのニュージーランドワインの地位を確立する重要な役割を果たしました。ホークス・ベイでは赤白ともに良好な品質となり、シャルドネは熟した果実の風味とミネラル感を持つ複雑な白ワインに、メルローとカベルネ・ソーヴィニヨンのブレンドは黒果実とスパイスの風味を持つ濃厚な赤ワインに仕上がりました。セントラル・オタゴでは、ピノ・ノワールの栽培がさらに拡大し、チェリーと野生のハーブの風味を持つエレガントな赤ワインが生産されました。この地域のピノ・ノワールは酸味と熟した果実味のバランスが取れており、ブルゴーニュスタイルのエレガントなワインとして国際的に認知されつつあります。ワイララパ地方でもピノ・ノワールとソーヴィニヨン・ブランが良好な結果を示し、特にピノ・ノワールはチェリーとスパイスの風味を持つ複雑なワインに仕上がりました。全体として2007年はニュージーランドにとって優れたヴィンテージとなり、特にマールボロのソーヴィニヨン・ブランとセントラル・オタゴのピノ・ノワールが国際的なブランドとしての地位を確立する重要な年となりました。
チリ
チリ中央渓谷地域では2007年、安定した気候条件下でカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー主体の赤ワインが生産されました。春から夏にかけての気候は温暖で、ブドウの成熟が順調に進みました。マイポバレーとコルチャグアバレーではカベルネ・ソーヴィニヨンが良好な結果を示し、黒スグリとスパイスの風味を持つ果実味豊かなワインが生産されました。これらのワインはタンニンが柔らかく、バランスの取れた酸味を持ち、早くから楽しめるスタイルながらも中期的な熟成ポテンシャルも示しています。カルメネールも良好な熟度に達し、プラムとスパイスの風味を持つ独特のワインに仕上がりました。アコンカグアバレーでは、カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーズのブレンドが力強く複雑な風味を持つワインとなり、特に高地の畑からは優れた品質のワインが生産されました。カサブランカバレーでは、冷涼な気候条件下でシャルドネとソーヴィニヨン・ブランが栽培され、柑橘類と熱帯果実の風味を持つフレッシュな白ワインが生まれました。特にソーヴィニヨン・ブランは国際市場で高い評価を得て、グレープフルーツとハーブの風味が特徴的です。レイダとサン・アントニオの新興産地では、冷涼な気候を生かしたピノ・ノワールとソーヴィニヨン・ブランの栽培が進んでおり、エレガントで果実味豊かなワインが生産されました。全体として2007年はチリにとって安定した品質のヴィンテージとなり、フルーティーでバランスの取れたワインが多く生産され、輸出市場でも評価されています。現在では多くのワインが飲み頃を迎えており、果実味の豊かさと柔らかな口当たりを楽しむことができます。
南アフリカ
南アフリカでは2007年、ステレンボッシュなど主要地域でシュナン・ブランやピノタージュ主体の良好な品質のワインが生産されました。年初は温暖で乾燥した気候が続き、ブドウの成長が順調に進みました。夏は比較的穏やかな気温で、収穫期の条件も理想的でした。ステレンボッシュでは、カベルネ・ソーヴィニヨンとシラーズが優れた結果を示し、黒果実とスパイスの風味を持つ複雑なワインが生産されました。これらのワインはタンニンがきめ細かく、バランスの取れた酸味を持ち、中期的な熟成ポテンシャルを示しています。パール地域ではシュナン・ブランが特に優れた品質を示し、リンゴとシトラスの風味にミネラル感が加わった複雑な白ワインに仕上がりました。南アフリカの特徴的な品種であるピノタージュは、ウェリントン地域で良好な結果となり、果実味豊かでスモーキーなニュアンスを持つワインが生産されました。コンスタンシア地域では、ソーヴィニヨン・ブランとセミヨンのブレンドが優れた品質を示し、グレープフルーツとハーブの風味を持つ複雑な白ワインが生まれました。ロバートソンとスワートランドでも良好な品質のワインが生産され、特にスワートランドのシラーズはスパイシーで濃厚な赤ワインとなりました。全体として2007年は南アフリカにとって優れたヴィンテージとなり、国内消費向け中心でしたが輸出市場への進出も進んだ年となりました。特に白ワインは酸味と果実味のバランスが取れた長期熟成ポテンシャルを持つものが多く、赤ワインは濃縮感と複雑さを備えた高品質なものが生産されました。
アルゼンチン
アルゼンチンの2007年は、メンドーサ地方を中心に良好なヴィンテージとなりました。春と夏の気候条件は安定しており、ブドウの成熟が順調に進みました。特にマルベックが優れた結果を示し、ウコ・バレーやルハン・デ・クージョでは黒果実とスパイスの風味を持つ濃厚な赤ワインが生産されました。これらのワインはプラムとブラックベリーの風味にバイオレットとスパイスのニュアンスが加わった複雑なプロファイルを持ち、タンニンは柔らかく熟しており、中長期的な熟成ポテンシャルを示しています。カベルネ・ソーヴィニヨンも良好な結果となり、黒スグリとカシスの風味を持つ構造のしっかりとしたワインが生産されました。サルタ州のカファヤテ地域では、高地の冷涼な気候を生かしたトロンテス種が素晴らしい結果を示し、花の香りとライチの風味を持つアロマティックな白ワインが生産されました。シャルドネも良好な品質を示し、熟した果実の風味とミネラル感を持つバランスの取れた白ワインとなりました。全体としてアルゼンチンの2007年は安定した品質のヴィンテージとなり、特にマルベックは国際市場での評価を高める重要な年となりました。現在では多くのワインが熟成し、複雑さと深みが増して良好な飲み頃を迎えています。
総評
2007年のヴィンテージは、地域によって異なる結果となりました。ヨーロッパの多くの地域では、冷涼な夏と9月の好天が特徴的で、品質は生産者の技術と選果に大きく依存しました。ボルドーやブルゴーニュなどのフランスの伝統的な産地では、平均的からやや上の品質となり、特に白ワインが良好な結果を示しました。一方、トスカーナ、ピエモンテ、ドイツなどでは非常に高品質なヴィンテージとなり、長期熟成のポテンシャルを持つワインが多く生産されました。ポルトガルでは特にポートワインが傑出した品質を示し、2007年は記憶に残るヴィンテージとなりました。
アメリカやオーストラリア、ニュージーランドなどの新世界のワイン産地では、全体的に良好な気候条件が続き、高品質なワインが生産されました。カリフォルニアでは特に優れたヴィンテージとなり、カベルネ・ソーヴィニヨンとピノ・ノワールが複雑でバランスの取れたワインに仕上がりました。オーストラリアでは干ばつの影響で収量が減少しましたが、濃縮感のある高品質なワインが生まれました。ニュージーランドではソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールが特徴的なスタイルを示し、国際市場での評価を高めました。チリと南アフリカでも安定した品質のワインが生産され、輸出市場での存在感を増しました。
2007年のワインを楽しむ際のポイントとしては、ボルドーやブルゴーニュの赤ワインは早めに飲み頃を迎えるスタイルで、現在では多くが良好な状態を示しています。トスカーナ、ピエモンテ、ポルトガルのポートワインなどの上級ワインはまだ熟成の途中段階にあり、今後も発展していく可能性があります。新世界のワインは地域によって異なりますが、カリフォルニアの赤ワインはまだ熟成の余地があり、白ワインは多くがすでに最良の飲み頃を迎えています。
総じて2007年は、地域によって結果に差があるものの、全体としては良好なヴィンテージとなり、特定の地域では傑出した品質のワインが生産されました。ワイン愛好家にとっては地域と生産者を選ぶことで、この年の優れたワインを見つけることができるでしょう。現在では多くのワインが飲み頃を迎えており、それぞれの地域の特徴を反映した様々なスタイルを楽しむことができます。
2007年ワイン ヴィンテージワイン
2007年は全体的に天候に恵まれず、比較的弱い若飲みワインの傾向にありますが、9月~10月は天候が回復した為、収穫時期が遅い左岸のカベルネは葡萄が最後まで熟したので、持ち直しました。


[2007年生まれ 暦・年齢・干支・一覧表] [2007年過去の販売ワイン]
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