1991年 ラ・ミッション・オー・ブリオン|難年に光るシャトーの実力
1991年のボルドーは4月の深刻な霜害に見舞われた難しいヴィンテージです。多くのシャトーが打撃を受けましたが、ラ・ミッション・オー・ブリオンのようなトップシャトーは厳格な選果により、限られた量ながら質の高いワインを醸造しました。オフヴィンテージだからこそ早くから飲み頃を迎え、30年以上経った今がまさに最高の状態です。ラ・ミッション・オー・ブリオンはペサック・レオニャンのグラーヴ格付けシャトーで、17世紀にラザリスト修道会によって創設された歴史ある名門です。隣接する第1級シャトー・オー・ブリオンと並び称される実力を持ち、約29ヘクタールの畑でカベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインを生み出しています。ブレンドはカベルネ・ソーヴィニヨン約55%、メルロー約40%、カベルネ・フラン約5%。熟成により燻製肉、タバコ、ダークチョコレート、ブラックカラントの複雑なブーケが開花し、柔らかなタンニンと長い余韻が魅力です。同じ左岸のラフィットやラトゥールと比較すると、よりスモーキーで土のニュアンスが豊か。難しい年にこそシャトーの真の実力が表れると言われますが、この1本がまさにそれを証明しています。1991年はソビエト連邦が崩壊し、冷戦が終結した歴史的な年。世界が新しい秩序へ向かう転換期に生まれたワインです。1991年生まれの方は2026年に35歳。誕生日や節目の贈り物として、時間が磨き上げたワインの深みをお楽しみください。