日本ではあまり知られていませんが、ルーマニアはヨーロッパ有数のワイン生産地である。
21世紀初頭には、年間平均5,000hl前後のワインを生産しており、
生産量としてはギリシア、ハンガリーに並び、15位前後を占める。
最大の生産地は北東部のモルダヴィア地方で、全体のワイン生産量の約3分の1を占める。
モルダヴィアのヤシ県コトナリは、世界的にも有名である。
19世紀後半にはフランスのパリでルーマニアワインが流行し、多くのフランス人の下を唸らせた。
1960年代、大規模なブドウ畑の開墾政策を実施し、1990年代後半までにブドウ畑は25万haにも拡大した。ルーマニアの社会主義体制は1989年に崩壊し、更なる国際市場での活躍が期待できるだろう。