日本ではあまりなじみが無いかもしれないが、ルーマニアはヨーロッパ有数のワイン生産国である。
21世紀初頭には、毎年5,000ヘクトリットルにおよぶワインを生産し、ギリシアやハンガリーに並ぶ程の生産量を誇る。
北東部のモルダヴィアが主な生産地で、国内のワイン生産量の約3分の1を占める。
モルダヴィアのヤシ県コトナリは、特に有名な産地である。19世紀後半には、フランスのパリでルーマニアワインが人気を博した。
大陸性気候で、夏は暑降水量は少ない。その傾向は黒海沿岸部で顕著であり、ワイン造りにも適した環境といえる。
国土の中央をカルパティア山脈が連なり、山脈の内陸はトランシルヴァニアは高原地帯となり、比較的暑さは和らいでいる。