1994年 シャトー・ムートン・ロートシルト 入荷|ラベルはカレル・アペル

1994年のシャトー・ムートン・ロートシルト(750ml)が新しく入荷しました。
正面ラベルの写真をご覧ください。ムートンは1945年から毎年、芸術家にラベルの絵を依頼しています。1994年を手がけたのは、オランダを代表する現代美術家カレル・アペル(Karel Appel)。黒い地に赤い縁取り、中央の瓶を囲んで踊るような人の姿が、力強い筆致で描かれています。
現物は酒井が確認しました。キャップシール、コルク、液面、ラベル、すべて完璧なコンディションです。
この年のボルドーは、夏までは順調だったものの、9月7日から約2週間続いた豪雨で、全体としては平均的な評価にとどまりました。その中でムートンは、1986年から1995年の間に生まれたヴィンテージの中でも屈指の出来と評されています。
1994年生まれの方は、今年32歳を迎えます。
確認担当:酒井/確認日:2026年9月24日
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ヴィンテージと生産者のいま
1994年のボルドーは、9月7日から2週間ほど雨が降り続き、仕上がりに影響したとされる平均的な年です。ただし畑管理を徹底した生産者では例外的に良質なワインが生まれたとも報じられています。
ムートン・ロートシルトは、2025年12月に発表された2023年ヴィンテージのラベルで初めてポルトガル人アーティスト、ジョアナ・ヴァスコンセロスを起用し、『パライーソ(楽園)』と名付けられたと報じられています。
シャトー・ムートン・ロートシルト 1994 を知る専門店の解説 ・ 2,381字
1994年ヴィンテージ
1994年のボルドーは、4月こそ多湿に見舞われたものの、春から開花期にかけては順調に推移し、7月から8月も温暖で良好な天候に恵まれました。偉大な年への期待が高まるなか、9月7日から約2週間にわたって降り続いた豪雨が収穫期を直撃し、全体としては平均的な評価にとどまる年となります。左岸では硬さや未熟さを残すワインも少なくありませんでしたが、畑仕事を徹底した優良シャトーは例外的な成果を上げました。ムートン・ロートシルトは、1986年から1995年の間に生まれたヴィンテージのなかでも屈指の出来と評され、濃く深い色調と凝縮感、豊かなタンニンを備えた一本に仕上がったとされています。
シャトー・ムートン・ロートシルト
シャトー・ムートン・ロートシルト(Château Mouton Rothschild)は、ボルドー市の北西約50km、メドック地区ポーイヤック村に位置するメドック格付け第1級シャトーです。ラトゥール、マルゴー、オー・ブリオン、そして畑を接する隣人シャトー・ラフィット・ロートシルトとともに、ボルドー5大シャトーに数えられます。ロートシルト家の二つの系譜が境を接して並ぶ光景は、ポーイヤックという土地の格の高さをそのまま映し出しているといえるでしょう。
ポーイヤックはジロンド河の左岸に広がり、厚く堆積した砂利質土壌を特徴とします。水はけに優れた砂利は日中の熱を蓄えてカベルネ・ソーヴィニヨンの完熟を助け、河がもたらす穏やかな気候が極端な寒暖を和らげます。ここで生まれるワインは、カシスや杉、黒鉛を思わせる香りと、長い熟成に耐える堅固な骨格を併せ持つのが持ち味です。同村にはムートン、ラフィット、ラトゥールの3つの第1級に加え、ピション・ロングヴィル・バロン、ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド、ランシュ・バージュ、ポンテ・カネといった名だたる造り手が軒を連ねています。
その歴史は、1718年にニコラ=アレクサンドル・ド・セギュールがこの地を取得したことに遡ります。1853年にロスチャイルド家英国分家のナサニエル・ド・ロートシルトが取得し、『シャトー・ムートン・ロートシルト』と改名しました。1922年に当地へ赴いた曾孫のフィリップ・ド・ロートシルト男爵は、シャトー元詰めの導入や、1945年から続く芸術家によるラベルの伝統を築いた人物として知られます。1994年当時は、1988年に父の跡を継いだ娘のフィリピーヌ・ド・ロートシルトが運営を率い、1984年に技術責任者となったパトリック・レオンが醸造を担っていました。この年のラベルは、コブラ(CoBrA)の創設メンバーとして知られるオランダの現代美術家カレル・アペル(Karel Appel)の作品です。現在はフィリピーヌの息子フィリップ・セレイス・ド・ロートシルトが持株会社バロン・フィリップ・ド・ロートシルト社の会長兼CEOを務め、一族による事業の継承が進んでいます。2025年12月には、ポルトガル人として初めてジョアナ・ヴァスコンセロスを起用した2023年ヴィンテージのラベル『パライーソ(楽園)』が発表されました。2026年5月には共同オーナーのジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロートシルト氏が来日し、2023年ヴィンテージを日本で披露しています。
畑の面積は約82〜90haとされ、村の北部に広がる深い砂利質土壌に植えられています。品種構成はカベルネ・ソーヴィニヨン約80%、メルロー約15〜17%、カベルネ・フラン約3%、プティ・ヴェルド約1%とされます。カベルネ・ソーヴィニヨンの比率の高さこそが、ムートンならではの力強さと華やかさの源です。セカンドワインには『ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルト』があります。
熟成には新樽比率100%のオーク樽を用い、期間は約18ヶ月とされます。1855年の格付けでは、市場価格が第1級に匹敵しながらも第2級にとどめ置かれました。その後、フィリップ男爵の長年にわたる働きかけを経て、1973年に第1級へと昇格します。これは1855年格付けの歴史においてほぼ唯一といえる格上げです。このとき掲げられた『Premier je suis, second je fus, Mouton ne change(われ第1級なり、かつて第2級なりき、ムートンは変わらず)』という銘は、このシャトーの矜持を今に伝えています。
味わいの特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体に、メルロー、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドを合わせた構成です。若い頃は濃く飽和した紫色を湛え、カシスやブラックベリーといった黒系果実に、スモーク、パン・グリエ、スパイス、シダーが重なる香りと、凝縮した果実味と豊富なタンニンを備えていたとされます。32年を経た現在は、果実の印象がチェリーや苺、カシスといった赤系へ穏やかに移ろい、より軽やかで繊細な姿になっていると評されます。わずかな青みのニュアンスも残しているようです。そこに葉巻の箱や杉、なめし革、枯葉、紅茶を思わせる熟成香が折り重なることが期待されます。角の取れたタンニンと芯を保つ酸が、静かで品のある余韻につながることが期待されます。専門家による推定飲み頃は2005〜2025年とされ、円熟の頂から穏やかな黄昏へと移りゆく段階にあると考えられます。抜栓の前日からボトルを立てて澱を沈め、16〜18℃で開けてください。デキャンタは澱を分ける程度の短時間にとどめるのが望ましいでしょう。
1994年という時代
1994年、日本では大阪湾に関西国際空港が開港し、大江健三郎氏がノーベル文学賞を受賞しました。世界では英仏海峡トンネルが開通し、南アフリカではネルソン・マンデラ氏が大統領に就任するなど、時代が新たな扉を開いた一年でした。ワインとは、瓶のなかで過ごした歳月そのものを、静かに語りかけてくれる存在なのです。
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| 銘柄/ヴィンテージ | 1994年 シャトー・ムートン・ロートシルト 赤ワイン 1994(Chateau Mouton Rothschild) |
|---|---|
| 商品コード | 6041161 |
| 容量 | 750ML |
| ラベル状態 | 良好 |
| キャップシール | 良好 |
| コルク | 良好 |
| 確認者/確認日 | 酒井/2026-09-24 |




