カロン・セギュール1966 在庫紹介|還暦の年・ハートの無いネゴシアン詰めラベル

セラーより、1966年 シャトー・カロン・セギュール(750ml)を在庫紹介いたします。1966年生まれの方が2026年に還暦を迎える、節目の年のボルドーです。
写真でご覧いただける通り、液面はロー・ショルダー(肩下部)まで下がっており、正面ラベルには経年の傷み・汚れが見られます。赤い封蝋のキャップシールは良好な状態を保っています。コルクは未確認です。
カロン・セギュールといえば、愛を象徴する「ハートのラベル」で世界的に知られるシャトーです。ところが今回の1966年の現物には、ハートではなく、風格あるシャトーの館とブドウ畑が描かれています。ラベルには「Mis en Bouteille au Château(シャトー元詰め)」の表記もありません。
ボルドーの格付けシャトーで元詰めが義務化されたのは1960年代末から1972年にかけてのこと。それ以前の1966年当時は、シャトーが樽のままネゴシアン(酒商)に売り、ネゴシアンが自らの手で瓶詰めしてラベルを貼る文化が残っていました。同じ1966年でもシャトー元詰めのボトルにはハートが描かれており、本品は元詰め義務化前ならではの歴史を物語る、クラシックなネゴシアン流通のエチケットをまとった一本です。
1966年のボルドーは、開花期からの安定した天候と9月からの好天に恵まれ、左岸を中心にカベルネ・ソーヴィニヨンの出来が特に良かったと伝えられる堅実な年です。
2026年9月18日、酒井が現物を確認しております。還暦のお祝いにあたる一本として、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
ヴィンテージと生産者のいま
1966年のボルドーは、開花期から安定した天候に恵まれ、7月の一時的な降雨を経て9月にはインディアンサマーとなり、カベルネ・ソーヴィニヨンが完熟したヴィンテージと伝えられています。収穫は9月20日頃から始まり、10月も好天が続いたことで順調に進んだとされ、左岸のワイン、とりわけカベルネ・ソーヴィニヨンの出来が特に良かったと評されています。カロン・セギュールでは現在、畑の改植を進め、カベルネ・ソーヴィニヨン比率を将来的に70%まで高める方針が伝えられており、造り手が長い時間をかけて品質向上に取り組んでいることがうかがえます。
シャトー・カロン・セギュール(愛を伝えるハートのラベルのワイン) 1966 を知る専門店の解説 ・ 2,483字
1966年ヴィンテージ
1966年のボルドーは、温暖な冬から春にかけて順調に開花を迎え、7月に一時的な降雨があったものの、9月にはインディアン・サマーと呼ばれる乾燥した高温の日々が続き、カベルネ・ソーヴィニヨンが完熟に至った年です。収穫は9月20日頃に始まり、10月も好天に恵まれて平均的な収量を確保しました。とりわけ左岸メドックの出来が良く、カベルネ主体のワインに恵まれたヴィンテージとして知られます。均整の取れた酸と確かな骨格、エレガントなタンニンを備え、半世紀を超えてもなお驚くほど良好な状態を保つ年と評されています。メドック最北のサン・テステフに位置するカロン・セギュールにとっても、村の持ち味である堅牢な構造がこの年の完熟したカベルネと結びつき、長い眠りに耐える一本が生まれた年といえるでしょう。
シャトー・カロン・セギュール(愛を伝えるハートのラベルのワイン)
シャトー・カロン・セギュール(Château Calon-Ségur)は、ボルドー左岸、オー・メドック地区の北端に位置するサン・テステフ村のシャトーです。1855年のメドック格付けにおいて第3級(Troisièmes Crus Classés)に列せられ、格付けシャトーとしてはメドック最北に位置します。同じサン・テステフの第2級コス・デストゥルネル、モンローズと並び村を代表する三巨頭の一角と目され、両シャトーとは歴史的にも縁が深いとされます。
サン・テステフはポイヤックの北に隣接する村で、第四紀の砂利層の下に第三紀の粘土質下層土が横たわり、水分を保持しやすい土壌がタンニンの豊かな堅固なワインを生みます。コス・デストゥルネル、モンローズ、シャトー・ド・ペズ、ラフォン・ロシェ、フェラン・セギュールといった造り手が、この村ならではの厳格な骨格を体現しています。カロン・セギュールの畑には一部に湖成粘土層も含まれ、村の中でも独特の性格を備えるとされます。
シャトーの起源は中世に遡るとされ、18世紀にはラフィットとラトゥールをも所有したニコラ=アレクサンドル・ド・セギュール侯爵の手にありました。「ワインはラフィットとラトゥールで造るが、心はカロンにある」と語ったと伝わる侯爵の言葉が、ハートを描いたラベルの由来とされています。1894年にジョルジュ・ガスクトンと叔父シャルル・アナピエが取得して以降、20世紀を通じてジョルジュ、エドゥアール、フィリップとガスクトン家の経営が続き、本品が生まれた1966年もこの一族が舵を取っていました。1995年のフィリップ没後は夫人ドニーズが引き継ぎ、2011年の逝去を経て、2012年にクレディ・ミュチュエル・アルケア系の保険会社シュラヴニールが約1億7000万ユーロで取得したとされ、現在に至ります。新体制のもとでは畑の改植計画が進行中で、カベルネ・ソーヴィニヨン比率を70%まで高める方針が2032年完了を目途に進められており、2025年ヴィンテージではカベルネ・ソーヴィニヨン約80%、メルロー約17%、アルコール13.6%と近年より控えめな構成が発表されています。
畑面積は約55haで、土壌は第四紀由来の砂利層と第三紀の粘土質下層土からなります。現行の品種構成はカベルネ・ソーヴィニヨン約53%、メルロー約38%、カベルネ・フラン約7%、プティ・ヴェルド約2%前後とされ、ヴィンテージごとにブレンドは変動しながら、近年はカベルネ比率を高める方向にあります。セカンドワインは「ル・マルキ・ド・カロン・セギュール」で、新樽比率約3割、約17か月の熟成を経る、メルロー比率の高いブレンドです。
グランヴァンは新樽比率90〜100%のフレンチオーク樽で最長20か月熟成され、年産は約2万ケース規模とされます。格付けは1855年以来第3級のまま変わっておらず、2023年ヴィンテージではワイン・アドヴォケイト誌94〜96点をはじめ高い評価を得ています。なお本品のラベルには「Mis en Bouteille au Château」の表記がなく、シャトーの館と畑を描いた意匠となっています。格付けシャトーに元詰めが義務づけられたのは1960年代末から1972年にかけてのことで、1966年当時は樽のままネゴシアン(酒商)に売られ、彼らの手で瓶詰めされることが一般的でした。同じ1966年でもシャトー元詰めのボトルには象徴のハートが描かれており、本品にはハートがありません。本品はそうしたネゴシアン流通ボトルならではの独自の意匠をまとった一本であり、ボルドーの流通史そのものを静かに物語っています。
味わいの特徴
カベルネ・ソーヴィニヨンを主体にメルロー、カベルネ・フランを加えた構成で、若い頃にはカシスやブラックベリーの凝縮した黒果実、スミレの香りに、サン・テステフらしい堅牢なタンニンが伴っていたと想像されます。それから60年を経た現在は、果実はドライプルーンや干し無花果へと姿を変え、なめし革、トリュフ、枯葉、シダー、紅茶、湿った土といった熟成香が幾重にも重なる複雑な香りが期待されます。タンニンは絹のように溶け込み、1966年らしい均整の取れた酸がなお輪郭を保ち、余韻には穏やかな甘みと森の下草のニュアンスが長く続くことが期待されます。本品は液面がロー・ショルダーまで下がった個体であり、状態は一本ごとに異なりますので、味わいを断定することはできません。抜栓の際は澱を沈めるため数日間立てて置き、デキャンタは行わず静かに注ぎ、16〜17℃前後でグラスの中の変化をゆっくり追うのが目安です。
1966年という時代
1966年、日本ではビートルズが来日して日本武道館で公演を行い、テレビでは「ウルトラマン」の放送が始まりました。世界に目を向ければ、イングランドがサッカーのワールドカップで初優勝を果たし、ソ連のルナ9号が世界で初めて月面への軟着陸に成功しています。この年に生まれた方は2026年に還暦を迎え、赤いちゃんちゃんこの代わりに赤ワインで節目を祝うのも一興です。60年という歳月を瓶の中で静かに過ごしたワインは、同じ時を生きてきた人の記憶と重なり、グラスの中にその年の光と土の記憶を語り始めます。


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| 銘柄/ヴィンテージ | 1966年 シャトー・カロン・セギュール(愛を伝えるハートのラベルのワイン) 赤ワイン 1966(Chateau Calon-Segur) |
|---|---|
| 商品コード | 6991371 |
| 容量 | 750ML |
| 液面 | ロー・ショルダー(肩下部) |
| ラベル状態 | 傷み・汚れあり |
| キャップシール | 良好 |
| 保管 | h3j1 |
| 確認者/確認日 | 酒井/2026-09-18 |




