シャトー・ラフィット・ロートシルト 1975|骨太の年のラフィット

シャトー・ラフィット・ロートシルト 1975(赤)を1本ご紹介します。ラベルの右端には「73cl」と表示されています。今年で51年目を迎える1本です。
1975年のボルドーは、8月から9月にかけて高温で非常に乾いた日が続きました。猛暑で果皮が厚くなったため、タンニンの際立って強いワインが多いと評される年です。果実が骨格より先に衰えた例もあり、生産者ごとの差が大きい年とされるなかで、ラフィットは「厳格でありながら複雑で魅力的」と評価されています。長い時間をかけて硬さがほどけていくことを前提に造られた、骨太の年のラフィットです。
ラベルの上部には「MIS EN BOUTEILLES AU CHATEAU(シャトー元詰め)」の表記があり、館を描いたおなじみの意匠に赤い「1975」が入っています。
掲載している写真は正面ラベルの1枚です。写真から読み取れる範囲を超えた状態は、この記事では断定しません。気になる点は、お問い合わせいただければ現物を見ながらお答えします。
確認者は酒井、確認日は2026年10月3日です。在庫は1本のみです。
ヴィンテージと生産者のいま
1975年のボルドーは、春が穏やかで開花が均一、8〜9月は高温で非常に乾燥したと報じられています。猛暑で果皮が厚くなり、タンニンが非常に強いワインが多いと評される一方、果実が構造より先に衰えるものもあるとされています。
生産者では、2018年3月にエリック男爵が42年務めた会長職をサスキア・ド・ロスチャイルドに譲ったと伝えられています。男爵は代表社員として残り、CEOはジャン=ギヨーム・プラ氏とされると、当時は報じられています。
シャトー・ラフィット・ロートシルト 1975 を知る専門店の解説 ・ 1,863字
1975年ヴィンテージ
1975年のボルドーは、春が穏やかに推移して開花が均一に進みました。8月から9月にかけては高温で、非常に乾いた日が続きました。9月に入ると雨が降り、北メドックでは雹も記録されています。収穫は9月22日頃に始まり、約3週間続きました。猛暑で果皮が厚くなったため、この年はタンニンが際立って強いワインが多いと評されます。果実が骨格より先に衰えた例もあり、生産者ごとの差が大きい年とされます。そのなかでラフィットは、厳格でありながら複雑で魅力的な一本と評価されています。偉大なラフィットとまでは言えないものの偉大なワインに近いとして、91点前後の評価が与えられています。
シャトー・ラフィット・ロートシルト
シャトー・ラフィット・ロートシルト(Château Lafite Rothschild)は、ボルドー左岸メドック地区のポイヤック村にあります。ポイヤックの北端に位置し、サン・テステフ村との境に接しています。1855年のメドック格付けで第1級に選ばれたのは、ラトゥール、マルゴー、オー・ブリオンとラフィットの4シャトーだけでした。南隣には同じロスチャイルド家の名を冠するシャトー・ムートン・ロートシルトがあり、小川を挟んだ北側にはサン・テステフのコス・デストゥルネルが続きます。メドック最高峰のテロワールが集まる一角です。
ポイヤックはジロンド河左岸の砂利質の丘が連なる村で、水はけのよい深い砂利層がカベルネ・ソーヴィニヨンを完熟させます。ここから、骨格が堅固で長命なワインが生まれます。同じ村にはシャトー・ラトゥール、シャトー・ムートン・ロートシルトの2つの第1級があります。ほかにもシャトー・ピション・ロングヴィル・バロンやピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド、シャトー・ランシュ・バージュなど名だたる造り手が並び、メドックで最も多くの第1級を擁するアペラシオンとして知られています。
ラフィットの名声は18世紀、セギュール侯爵家のもとで広まったとされます。1868年8月にジェームス・ド・ロスチャイルド男爵が取得し、以後は一貫してロスチャイルド家が所有しています。1975年は、1970年代半ばに運営を引き継いだエリック・ド・ロスチャイルド男爵の体制が始まって間もない時期のヴィンテージです。エリック男爵は約42年にわたって会長を務め、2018年3月にその職をサスキア・ド・ロスチャイルドに譲りました。自身は代表社員として残り、経営の実務はCEOのジャン=ギヨーム・プラが担う体制になったと、2017年11月付けの記事では報じられています。
畑は約112ヘクタールです。シャトーを囲む丘、西側のカリュアド台地、隣村サン・テステフにある約4.5ヘクタールの区画の3か所に分かれています。土壌は風で運ばれた砂の混じる細かく深い砂利質で、下層には水はけのよい第三紀の石灰岩が広がります。この石灰岩の下層が、ラフィット特有の繊細さと香りの高さを支えていると語られます。現在の品種構成は、カベルネ・ソーヴィニヨン約70%、メルロ約25%、カベルネ・フラン約3%、プティ・ヴェルド約2%とされます。若い樹から造られるセカンドワインのカリュアド・ド・ラフィットは、グラン・ヴァンよりもメルロの比率が高めです。
グラン・ヴァンは自社の樽工房で造られた新樽に入れ、約15か月熟成させます。年間生産量は1.5万〜2.5万ケース前後とされます。力で圧倒するよりも、香りの気品と緻密な構造を重んじるスタイルです。格付けでは、1973年にムートンが第1級へ昇格して第1級は5シャトーになりました。それでもラフィットは、1855年以来一度も揺らぐことなく最上位の座を保ち続けています。
味わいの特徴
現在の基本構成はカベルネ・ソーヴィニヨン約70%を主体に、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルドを加えたものです。1975年は猛暑の年とされ、タンニンが非常に強いワインが多いと評されています。一方で、果実が構造より先に衰えるものもあるとされます。この1本は未開栓のため、味わいについては断定できません。
1975年という時代
1975年の世界では、4月にサイゴンが陥落してヴェトナム戦争が終わり、11月にはフランスのランブイエで初の先進国首脳会議が開かれました。日本では3月に山陽新幹線が博多まで延伸し、7月には沖縄国際海洋博覧会が開幕しました。戦後の一つの時代が区切りを迎え、新しい国際秩序が動き出した年です。ワインは造られた年の陽射しと雨を瓶の中に留め、長い歳月をかけて、そのときにしか語れない言葉へと変わっていきます。
状態の記録を全部見る(確認者・確認日つき)
| 銘柄/ヴィンテージ | シャトー・ラフィット・ロートシルト 1975(Château Lafite Rothschild) |
|---|---|
| 商品コード | 5000005 |
| 容量 | 730ML |
| 確認者/確認日 | 酒井/2026-10-03 |




