
ファットリア・ペトローロ
Fattoria Petrolo
●Petrolo公式HP
http://www.petrolo.it/
【Bogginaボッジナ(ワイン)について】
ペトローロが持つ最良のサンジョヴェーゼの畑のひとつ、Bogginaのサンジョヴェーゼのみを使って仕込んだプライベートリザーヴワイン。2006年がファーストリリースですが、生産量600本(500mlのトノー1樽分)という超限定品で、さらに外向けに販売するのは300本前後のみ。日本には36本だけわけてもらいました。
現在は4haのBoggina畑の中でもさらに限定された区画の葡萄を厳選して使用して作っているため生産量が極端に少ないですが出来上がったワインの質の高さについて周りからの評価も高く、需要も高まっているため、2011年ヴィンテージから生産量を増やす予定です。(といっても5000本程度)。
ペトローロが持つ畑はガラトローナ塔頂上にそびえ立つ小高い山の標高250-450mの斜面に点在していてそれぞれ土壌や気温、日当たり等の条件が違うため、それぞれの畑の葡萄の個性がはっきりと出ます。
その様々な個性をもった葡萄からできたロットを絶妙なバランスでブレンドして作られるのが、ペトローロの看板ワイン「トリオーネ」であるのに対して、このボッジナは、ボッジナ畑の区画の葡萄のみを使用し丹念に仕込むことで、この畑のサンジョヴェーゼの“純粋”な個性を引き出しています。500mlのトノー(古樽)を使用しているので、樽熟成によるニュアンスよりも、果実の凝縮されたピュアな味わいが楽しめます。
【Bogginaボッジナ(畑)について】
Boggina(ボッジナ)とは、ペトローロが持つ畑の名前のひとつで、1947年に現オーナーLuca Sanjust氏の父親が植えた最初のサンジョヴェーゼの畑です。
この区画はペトローロが持つサンジョヴェーゼの畑の中でも最良の区画のひとつであり、父親の代から親交が深い故ジュリオ・ガンベッリ氏のアドバイスにより、この区画を選んだそうです。
標高270m付近の東向きの斜面に畑が広がっていて、優しい朝日をたっぷり浴びることができます。4haある畑はちょっとずつ植え替えが進んでいますが、樹齢60年を超す木も残っていて、植え替える際はこの区画の木の優良な木を選んで(マサルセレクション)次の世代を育てているそうです。写真ではわかりづらいかもしれませんが、結構急な斜面となっています。
【ペトローロ2012年収穫風景Youtube】
ペトローロ2012の収穫風景やペトローロチームとコンサルタントのカルロ・フェリーニ氏がワインのブレンドを決めるためのテイスティングをしている風景がみられます。
https://www.youtube.com/watch?v=fyjNkuBpWiw
17秒あたりで出てくるのがボッジナの畑です。また映像からは厳しく選果しているのもわかります。Petroloの選果は3段階あって、夏の間収量制限をして凝縮度を高めるためにグリーンハーヴェストをし、収穫直前にあまり良くない房は先に落としてしまって、良質な房のみを収穫し、最後に除梗後、葡萄の粒になった段階で傷んだ粒などを取り除きます。
創立者はサッシカイアの従姉妹!
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創立者であるルチア・サンジェスト婦人(母)は、サッシカイアのオーナーであるニコラ・インチザ・デッラ・ロケッタ氏の従姉妹にあたります。
そして現在の当主、ルカ・サンジェスト氏は、それまで画家・アーティストとしての道を歩んできましたが、家族の持つ畑、ワイナリーのポテンシャルに
「この畑は偉大なワインを生み出す可能性を秘めている」
と信じ、ワイナリーでの一生を選んだそうです。 |
徹底した理想を映し出すワイン
このペトローロの現当主、ルカ・サンジェスト氏の理想とするワインは、
『ボルドー・ポムロールのワインのような、しなやかで優雅で、洗練されたワイン』
彼はとにかく、『収穫量を 「徹底的に」 落とし、「高品質」のワイン造りに徹する』、という新たな改革に挑みました。
その思想は、面白いかのように、ガラトローナとペトローロに反映されています。

<ペトローロの畑>
『葡萄をいかにやさしく扱うか、に一番重きを置いている。畑で最高の葡萄を育て、そしてその葡萄の味を引き出してやるのが僕らの役目であって、色々と手を加えればいいというものじゃないんだ。』
そのワイン造りを支えているものは、小さな家族経営のワイナリーで、エノロゴと当主自らが常に畑に気を配り、『最大限ブドウの味を引き出す』ことを重要視していることから始まっているのでしょう。 |

<コンクリート発酵槽とルカ・サンジェスト氏>
発酵は、ペトリュスのような偉大なポムロールワインと同様の、コンクリートの発酵槽を使用。
コンクリートタンクは、メンテナンスが大変だというデメ リットがある一方、
ステンレスタンクなどよりも発行中の温度変化が穏やかで、より自然のままにゆっくりと発酵を進めることができるので、葡萄本来の エレガントな果実味を最大限に引き出すことができるのだそう。 |
成功の影の立役者、イタリアが誇る天才醸造家
さて、そんなトリオーネがコンサルタントとして迎えたのは、今やイタリアを背負うスーパーエノロゴ、カルロ・フェッリーニ(Carlo Ferrini)氏。

<Tenuta san LeonardoのHPより、カルロ・フェッリーニ氏>
カルロ・フェッリーニ氏の手がけるワインは世界的にも高評価なモノがずらりずらり!
キャンティ・クラッシコ協会で研究に励みながら栽培・醸造を任され、トルカーナが、いえ、イタリア全土が誇る天才醸造家で、彼自身も、
『キャンティ、サンジョヴェーゼに関して自分の右に出るものはいない』
と言ってはばからない実力を備えています。
その証明として、ガンベロロッソ2000では最優秀エノロゴ、『ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー』 を受賞、2003年にはイタリアソムリエ協会で、『最優秀エノロゴ』 を受賞。
その後、フリーのエノロゴとして独立してからも、ブランカイア、フォンテルートリ、ポリツィアーノ、バローネ・リカーソリ、ブローリオ、ラ・マッサなどなど、
多くのワイナリーからひっぱりだこで大変!
さらにその実力を見せつけるかのように、次々とそのワイン達を、高評価ワインに仕立て上げています!
インポーターがこよなく愛する生産者
私がガラトローナのファンになったのは、この生産者ペトローロをこよなく愛すインポーター(株)スマイルの佐藤正樹氏のお話を伺ってからです。
生産地に出向き、実際に生産者に会って話をして、畑やセラーを前にワイン造りを見てきたインポーターさんだからこそ伝えられる、生産者の想いやワインの素性を、是非皆様にもご案内させていただければと思い、佐藤さんのコメントをそのままご紹介させていただきます♪
インポーターの佐藤正樹氏(2010年ワインアドバイザー全国3位)のコメント
作り手の心意気が素直に伝わってくる1本。
ペトローロ ガラトローナ。専門家からは、”トスカーナのペトリュス”、”トスカーナのル・パン”(※どちらもフランスを代表する銘柄で、1本10万円を超えることも多い超高級ワイン)とも称されるほどのプレミアムワインで、イタリア国内はもちろん、アメリカや イギリス、香港など、世界の高級ワイン市場では引く手数多の逸品です。
実際、近年まで日本への割り当ては300本にも満たないくらいで した。
2004ヴィンテージが、ワインスペクテーター(アメリカの権威あるワイン雑誌)で、97点を獲得、イタリアの5大有名ワイン評価誌すべてで最高級評価を獲得するなど、とにかく話題満載のワインなのですが、僕が特にこのワインを気にいっているのは、このワインをつくっているルカ・サンジュスト氏のワ インづくりに込める情熱が、ワインにそのまま表現されているところ。 |
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ルカ氏は、もともと画家としての将来も嘱望されていたアーティストだったのですが、実家のワイナリーを継ぐために90年代半ばにトスカーナに戻り、ワインづくりに参加しはじめました。
彼曰く「畑ででき得る努力を全て行い、そして良い天気に恵まれれば、完璧なブドウが得られる。あとは、その完璧なブドウの完璧さをいかに崩さず、そのままワインに表現するか、それが僕らの仕事だ」と、いかにもアーティストっぽいことを語ったりします。
収量制限、手摘みの収穫、厳しい選果、最新の注意をはらった仕込み、熟成、そして最後のロット選別(最良の樽のみを、選んで瓶詰め)・・・・
その熱い想いの通り、畑仕事から、醸造、熟成まで気の遠くなるような丹念な作業を経て、瓶詰めされます。
まぁ、この話をしはじめると長く なるので、ワインの味わいについて話をすると、まさにルカさんの思想が表れている完成度の高さが実感できます。
とっても濃厚な色合いで、 輝きのあるルビー色。香りは、良く熟したカシスとかブラックべりー、桑の実などの果実の凝縮された香りがストレートに立ちのぼって、その中に樽のトースト香やコショウとかのスパイスの香り、深煎りしたコーヒーのような甘く馨しい香りが感じられます。
口に含むと、香りにあったような果実のジューシーな旨味が楽しめて、きめ細やかな渋みが心地よく感じられます。果実の旨味、スパイス、渋み、酸味、などのバランスがとても良いフルボディのワインで、余韻も長く続きます。
このワインを飲んでいると、まさに旨味が凝縮されたブドウそのものを食べているような、手を伸ばしたらそのブドウの房に触れるんじゃないかというような、イメージが沸き起こります(決して酔っ払いの幻覚ではありませ ん。。)。
丹念に育て上げられたブドウの素材の良さが伝わってきて、それが生まれた風土や作り手の努力までが伝わってくるようなワインはなかなかありません。
まだまだ若々しく、今飲んでも十分美味しいのですが、今後熟成を続けていって、2020年くらいまでは十分に楽しめそうです。
ラベルの絵は、ワイナリーがある山のてっぺんにある塔(文化遺産)をモチーフに、ルカさんと、同じく画家であるルカさんの奥さんがデザインしたそうです。
高額ですが、それに見合うだけの奥深さと、世界的な評価、そして作り手の想いがあるワインです。
記念日や、ここぞという時のため、是非どうぞ。 |
ガラトローナ2004、圧巻の評価です!
イタリア評価誌、全最高評価を獲得
    
●ガンベロロッソ2007、3グラス獲得!
●ヴェロネッリ2007、3 stars ★★★!
●ルカ・マローニ、over 90/100 Migliori Vini Italiani2007獲得!
●ドゥエミッラヴィーニ、5グラッポリ獲得!
●エスプレッソ2007、5 bottles獲得!
●A.I.S.(イタリアソムリエ協会)、Five Bunches獲得!
さらに!
●ワインスペクテーター誌(Wine Spectator)97点の高評価!
●ワインアドボケイト誌(Wine Advocate)96点
●ワインエンスージアスト(Wine Enthusiast)97点
ガラトローナ2005
ガンベロロッソ 3グラス
ワインスペクテーター 93点
ワインアドヴォケイト 93点

ガラトローナ2006
ガンベロロッソ 3グラス
ワイン・スペクテーター 96点
ワイン・アドヴォケイト 95点

ガラトローナ2007
ガンベロロッソ 3グラス
ワイン・スペクテーター 98点
ワイン・アドヴォケイト 95点
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